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金沢

 10月10日から金沢へ行き、金沢21世紀美術館をおそまきながら訪問しました。年間130万人も訪れ、ルーブル美術館からも視察に訪れるほど人が多く訪れる、人々に開かれた人気の美術館です。当日は天候にも恵まれ土曜日という事もあり、多くの人が訪れていました。
 敷地は兼六園の向かいに位置し、歴史の町金沢の歴史的中心に建っている印象です。プランは円形のガラス張りで、外周をパブリックスペースとし、円の中心に直方体のキューブがいくつか配置され、スペースを回遊式に巡る展示となっています。
円形に求心力があり外部の庭でフリーマーケットを市民が開催し、お祭り広場のような印象でした。
 内外共白でつくられた建築は歴史の重さを消し去るような軽やかな建築です。内部にはキューブの間にドライなテラスがいくつか配置され光が反射する空間が展開します。規模等はバランスが良いと思いましたが、数時間過ごし、空間的にはあまり印象に残らない空間的にも密度の強弱もない、無味な印象でした。人々に開かれた建築・場としては大成功と思いますが、その点を大切にしながら金沢の歴史の要素や意味や価値が重層化している建築もあったかなと自分なりに考えました。つまり、日本文化にある素人も玄人も外国人も良さがわかるが、感性豊かに対峙した時、人々の意識や経験によって幾重にも感じられる精神性が備わっても良かったのではないかと思いました。
 向かいの兼六園の誰もが理解出来る空間は樹木の一つ、建物の一つに時間や由緒があり徹底的に手入れされ掃除された
美しい世界の中に観る人の気持ちや眼力によって多様に深まる質感にその答えがあるように感じました。

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