NEWS & BLOG

旭山動物園

img-415142519-00014.jpg

平成19年度の入場者数が300万人を超えた旭山動物園は、地方の底力を感じさせる北海道にとって大変心強い存在です。何度も行ったことがありますが、以前と大きく変わったのは動物の展示方式です。
従来の、人間が一方的に観る形式から動物本来の行動能力を見せる「行動展示」「生態展示」という動物の本来もつ生き生きとした姿を観てもらう展示が、人々に従来にない新鮮な驚きに喜びを感じさせているのだと思います。

 旭山の一連の視点を通して、20年以上前に出会った動物行動学のデスモント・モリス博士を思い出しました。彼の「マンウォッチング」「ボディウォッチング」は大変面白く、人間の姿や行動に深い意味やメッセージがこめられていることを示すユニークな本でした。
人間社会は人間が主体である以上、人間が心底感じ、喜び楽しむこと、心より満たされる事が名所・観光地の場所の再生のキーワードになると思います。
傾向・パターンの分析からスタイルを決めるのではなく、いよいよ物の本質を知って提案するおもしろい時代となってきました。本物は時間と距離までも味方にすると実感する今日この頃です。

(遠藤謙一良)

カテゴリー
最近の記事
アーカイブ