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建築ツアー 3

10月17・18日と仙台からレンタカーで南下して福島県・栃木県へ行き、
磐木市の水族館アクアマリンを観る。
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東北最大規模の水族館でヴォールトのガラス屋根に覆われ美しい建築です。
内部は大屋根の下をガラスで仕切られたり、
スペースをゾーンで分けられ内部と外部の区分けが自然で
特に生物の生息環境を再現している展示は天窓から太陽光が入り

大変気持ち良い屋外のような空間でした。
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シーラカンスの調査など独自の視点で運営されており

前浜に広がるビオトープの試みも素晴らしい施設でした。
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つい時間オーバーしてしまい、次に会津若松へ向い重要文化財さざえ堂を観る。
木造の二重螺旋スロープ(?)の構成で、
行き帰りが別になっている通路だけの不思議な建築です。
登り降りで宗教的意味を得る空間です。
複雑で、見ても構造がすぐわからない構成ですが、
階段でない傾斜が滑らないギリギリの設定をされており、
名作の1つでようやく観る事ができました。
ただ、周辺環境が土産店に囲まれ雑然としており、
文化財の環境として疑問が残りました。
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夕方、喜多方市の重要文化財熊野神社長床を観る。
簡素な中に柱と大屋根のプリミティブな建築でしたが、
東北の敷地環境雰囲気に良く合っていました。
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翌日、那須の二期倶楽部の訪問許可を得て、各施設をゆっくり観ました。
3人の建築家・デザイナーで順を追って建てられた建築群で構成されていますが、
4万坪の土地の中でゆったりとした時間と心地良い空気・風が流れるテラスでランチをとり、

倶楽部の時間を少し楽しむ事ができました。
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空間・時間・人(サービス)が特別な場を創る事を実践しており素晴しく、
特にさりげない造園にセンスの良さと多くの手間が入っており、
自然を気持ち良く感じる工夫に感心しました。

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時間オーバーで広重美術館と石の美術館を訪れました。
広重美術館は屋根と壁が細い木のルーバーで覆われ、
部材として繊細で竹の虫カゴに入っていくイメージでしたが、
建築空間としての感動はあまり感じなかったです。
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石の美術館は民間施設で、展示内容より水面の上に架かるアプローチと
空間のシークエンスが新鮮で回遊型の楽しい建築でした。
作者隈研吾の”反オブジェクト建築を溶かす”指向に可能性を感じて
これからも建築を観るつもりですが、
形の力オブジェクトの建築の可能性も
大きく感じておりさらに考えていきたいと思っております。

遠藤 謙一良

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