WORKS

遠藤建築アトリエ社屋

OFFICE / オフィス・ビル

建築用途
事務所
構造規模
木造2階建
敷地面積
277.69㎡
延床面積
276.79㎡
建築面積
146.96㎡
所在地
札幌市
写真家
KEN五島
概要
設計事務所を市内郊外から街中に移転するプロジェクト。敷地は札幌市中央区の中高層集合住宅に囲まれたマロニエ通りに面した角地。建物の計画では敷地横のマロニエの木の存在を意識した開口配置、1Fミーティングスペースへ木の動きや自然光を水面を通して取り込む装置として水盤を設けた。地域材の使用を前提に取り組み、北海道在来種の蝦夷松を構造材に選定、在来軸組構法を主に中高層住居に囲まれる周辺環境の中で終日安定した採光を取るため北東と南西にハイサイドライトを設け、持ち上げた屋根をHP(Hyperbolic Paraboloid)shell状に構成。南面はマロニエの木々に大きく開かれており、景色の移ろいと新鮮な自然光を表し梁と真壁に囲まれた躍動感ある木架構の中で感じられる2階空間をオフィスとした。1階は来客との打合せを主とした空間であり、通りに広く開いた開口と大判ガラスの室内間仕切りが内外の見通しをクリアにしながらもバッファーゾーンとして土間を設けることで周囲の視線から適度な距離を保つ社会に開かれた新しい設計事務所を目指した。また、純度の高い質感の中で創造性を刺激し、開放的な空間内でのコミュニケーションにより組織が進化できる場を計画した。蝦夷松は原木からの製材に3年を要し、過程で出た端材を胴縁や間柱などの壁内に埋もれる小径材にするのではなく、外壁の格子材として使用。腐朽を抑制するために接点を小さく三層にレイヤー分けをした。また、原木を最大限活用し、訪れる人に地域材の美しい木肌を感じてもらえるよう積極的に表し部を設けた。樹種は、北海道を代表する蝦夷松を用い、在来軸組工法による柱の森の空間を朝から午後までの間、光=自然の風景を写し出す木造のHPshell形状の屋根により在来軸組工法の新しい可能性を拓き、特注の金物によりシンプルで美しい木架構を目指した。また、部材は小径の寸法とし日頃から共につくる建具・家具をはじめとする地元大工チームによる仕事を実現した。屋根は面分布する積雪荷重に対して、小径材を双曲放物面に構成、等分布な屋根面を構築。2Fアトリエは、時間軸を意識した偏荷重を不静定次数の高いパラレル梁構造とし、直交する小径材の根太構造と対比させた。エゾマツ素地の美しさを表現した真壁柱と梁の偏心接合で伝統木組みのレトリックを表現。以上を特別ではないディテールで構築し地元の大工でも製作可能な構造とした。活動の基盤となるアトリエが四季の光と木を感じる温故知新な木質空間として実現した。

 

グッドデザイン賞(2020)


第2回 JIA北海道支部 建築大賞 小篠審査委員賞 (2019)


第6回 ウッドデザイン賞 ハートフルデザイン部門 (2020)


第33回 日経ニューオフィス賞 北海道ニューオフィス奨励賞(2020)

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