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光と邂逅する

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“光と邂逅する建築”というテーマで大学4年生の課題を行い教授の基に指導講師2名で学生指導を行ってきました。
先日、作品提出の後、講演会が行われ10名を超える生徒の作品を基に指導を行いました。
私も指導しながら色々と考えさせられる課題で、どれも力作揃いでした。
普段、建築設計では諸条件が溢れるほどあり、(敷地・法規・機能・規模・用途・性能・コスト・必要諸室等)大方の建物は用途・規模・希望条件・法規・コストを満たす事で成立していますが、用途が自由で“光と邂逅する”ための建築となると、必要なもの・便利なものではなく、光を通して心や精神との対話が求められた課題です。
今まで前提としてきた人間の脳感覚・身体感覚・共通感覚・環境・精神と建築空間の関係をつくる事です。
言葉に置き換えると大変難しくなりますが、アート文学等の芸術や旅行・観光などで対峙する事で人間が深く感じる力を、光を通して考える事です。
世の中が情報化され、建築が数値化された諸条件で効率的につくられる一方で、制度がめまぐるしく変わり、当初設定された諸条件のほとんどが意味を失う時に、建築は次々と廃墟と化していきます。
新旧問わず、人間の感性と触れる空間は時代を越えて人間が目指すものだと思います。
これから学生は卒業制作に向かいますが、作品を今から楽しみに期待しています。

(遠藤 謙一良)

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