九州中津市の郊外の丘に位置する、風の丘葬斎場を訪れた。
建築家槇文彦氏設計により、1997年に竣工。
史跡が遺る丘の上公園の中に、ゆるやかな傾斜の丘を望む形で配置。
風が流れ光が溢れる緑の中で、明るい光に満ちた庭から徐々に光が抑制され、心が落ち着く静かな祈りの空間へと導かれる。
杉板型枠のコンクリートの壁に包まれ、木と石、スチールを使用した空間は、
プリミティブで凛とした空間に柔らかな質感が表現され、葬斎場として時を送るにふさわしい空間を体感した。
葬斎場を起点とする公園は、樹木に囲まれた遊歩道がゆっくりと楕円状に巡る。
旅立ちにふさわしい荘厳な場所が、美しい自然に融合し、天に昇華していく事を体感した素晴らしい建築であった。
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