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2011年を振り返りまして…

3月11日の大震災は未曾有の被害をもたらし、同時に原発による取り返しのつかない事態が起こり、日本のみならず世界に大きな衝撃となりました。

改めて自然の力の大きさ、核の恐ろしさ、またエネルギーを大きく消費する現代社会の構造・生活が根底から問われる出来事でした。

また人と人のつながりの大切さ街や住まいの意味が改めて問われました。

私も微力ながら募金をする一方で私自身が住む地域や建築についてしっかり考える機会となりました。

地域・街づくりとして小樽で参加するNPO小樽ワークスは活動開始から4年を迎え、坂牛邸の保存活動で今年の〝小樽市都市景観賞〟を受賞しました。

ささやかな活動ですが、過去・現在・未来がしっかりとつながって、実感として時間と空間がしっかり感じられる質感のある街になるともっと良いと思って活動しており、そういった意味でなにより嬉しい受賞でした。

建築では小樽藤澤心臓血管クリニックでの地中熱ヒートポンプを大規模建物で採用、冷暖房・ロードヒーティングを超ローエネルギーでまかなう設計のデータが出てきました。

省エネルギー住宅・千歳ではQ値1.0のデザイン性の高い高断熱省エネルギー住宅を試み自然環境とのバランスの良い建築を積極的に創り始めました。

大変悲しい事もありましたが、今年も素晴らしい人々とも多く出会う事ができました。2012年に向けて勇気と指標をいただく事ができました。

 

年末12月15日には札幌市立大の「さっぽろ建築夜学校」でセミナーをさせていただきまして、伝えるために整理した内容が結果として私が目指している事、頭の中を整理する機会となりました。

1つは現代建築をモダニズムの延長にとらえながら、日本建築の素晴らしさを融合する視点・地域文化・自然環境との対話をエコロジー(生態的)視点でしっかり建築をつくる事。

特に木造建築の歴史はサスティナブルで、現代だからこそ継承する知恵にあふれています。

もう1つは人々が集まり楽しむ場・空間・建築を創る事。

それは生き生きとした建築を創る事が生き生きとした街を創る事です。

しっかり足を地に付け2012年を目指したいと思います。

来年2012年 皆様におかれましては皆様にとりまして素晴らしい年でありますよう心より祈念申し上げます。

ありがとうございました。

株式会社 遠藤建築アトリエ

代表 遠藤謙一良

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