青森県弘前市に、「百石町デンタルクリニック」が竣工しました。
百石町は弘前城に近く、江戸時代に禄高100石以上の武士が居住していたと言われている街です。
建築はそのような百石町の歴史に倣い、武家屋敷のイメージ、木の構成を大切にするとともに、現代の街並みの中に存在感を与えるため、平屋でありながら1.5階ほどのスケール感を持たせています。
庇による陰影感と、先端を前面道路に飛び出させたハイサイドライトの光の移り変わりが、交差点から見たファサードに表情を与えています。
ハイサイドライトは診療室の上部に設けられており、日中は院内の隅々まで光を届けます。また夜には一転して、街を照らす光の帯となります。
工務店の協力のもと、青森ヒバの美しい無垢材を見え掛かりの柱や梁、家具の一部に用い、地域性を意識しながら木質感のある柔らかな待合・診療室としています。
機能的にも、マイクロスコープやCT、口腔外バキューム等の最先端の医療機器が配備されている他、駐車場もゆとりをもって設けられています。
快適で居心地良く、充実した通院・診療を目指した患者さん本位のクリニックです。
敷地の奥側には住宅を併設しています。
都市の歴史・現況を読み取りながら、街を彩る歯科クリニックとしての在り方について考えた建築です。
作品集も合わせてUPしました。是非ご覧ください。