11月13日~14日、四国の高見島に船で渡り訪れました。
建築家協会の支部長会で、四国支部長・野村さんの計らいで急傾斜の島の中を巡り
かつての住宅をカフェと宿泊施設として改修している建物で支部長会をおこない
夜は民宿森田屋に泊まり深夜まで建築家の未来について語りました。
昭和のはじめに1000人いた島は現在20人しか住んでなく立派な石垣でつくられた集落からは
瀬戸内海を臨みかつての生活がしのばれ時代の移ろいや廃墟と変わっていく意味合いについて
しばし考えさせられました。
また森田屋では下平目やタイの煮付を大変美味しく頂きました。
翌日、船で本島の重要伝統的建造物群保存地区(笠島地区)を訪れました。
幕末、日本の船の操船の25%がこの地区の出身者で立派な住居が多く残っています。
ここもあまり人影なく建物は残っていますが再利用されていなく不思議な感覚で
無人の街並みを歩きました。
アートプロジェクトのような期間や違う視点でもう一度場所を見つめ直し再生する事は
大切な事と実感しました。
最後に、高松市牟礼町にある彫刻家イサムノグチのアトリエを訪れました。
地元の大きな石で円環状に組み上げられた石塀は高さ3m近くあり周辺の近い環境と分断されています。
敷地内には作業小屋もあり内外にイサムノグチが配置しギャラリーにもなっています。
まるで太古のストーンヘンジ。ストーンサークルを思わせるプリミティブで力強い空間です。
裏山には83才でイサムノグチが母の為につくった庭があり自然との境界を創造する素晴らしい空間でした。
頂上にはイサムノグチの遺灰の一部が入るノグチが最も気に入った庵治石が瀬戸内海を臨む位置に置かれ
感慨深い感動的な空間でした。