1月25日~27日は、金沢にJIAの北陸支部30周年記念大会に参加する為訪れました。
小松から建築家内藤廣設計の福井県年縞博物館に訪れました。気候も穏やかな若狭湾に面する三方湖のほとりにつくられた芸術的にも大変貴重な博物館です。堆積物が一年ごと重なった地層を崩さず重ねた貴重な地質です。建築は、湖に横に長く、配置された2階建の構成で、1階PC造のピロティの上にRC壁の外周部を細かい鉄柱で木造の登り梁の切妻屋根をささえる大変シンプルな構成・デザインです。年縞の気の遠くなるような展示サンプルの時間尾長さを建築の長さで表現する明快なコンセプトと建築の整合を感じました。シンプルな表現をささえるディテールは緻密でまた、素材の質感高く、長い歴史を受け入れる空間に相応しい質感と深みを感じました。建築の一端が盛土で支えられ、環境と一体化した構成もしっくりきて心地よかったです。夜、金沢市が開催する第3回市民向け建築セミナーに参加。行使に建築家 槇文彦氏、谷口吉生氏がお話する東京でもなかなか実現しないお2人の話でしたが、800人のホールがほぼ満席と、金沢市民の建築文化に対する意識の高さにふれ感銘しました。400年以上震災・戦火を受けていない街と常に兼六園、21世紀美術館そして谷口吉郎・吉生記念建築館と市行政自ら第一級の建築を街の財産としてつくり続ける意識の高さによるものです。JIA北陸支部は、大変密度の高い企画と食事、街案内と質の高い心のおもてなしが行われ、雪降る金沢の人が築く生きた第一級の街に感動しました。年末から2回目でしたが、まだまだ学ぶ事が一杯です。大会には、石川県知事、金沢市長も訪れ建築の大切さを語られていた事が深く心に残りました。
金沢城の雪景色モノクロームの深遠なる世界です。