先週の15日から19日まで東京・仙台・岩槻・会津若松・喜多方・那須高原へ旅行に行ってきました。
主な目的としましては私が所属する日本建築家協会2008年東北大会への出席が目的でした。
たまたま東京で安藤忠雄展と村野藤吾展があったため、それを見がてら東京へ行ってきました。
東京カテドラル聖マリア大聖堂や、安藤忠雄の東京大学 情報学環・福武ホール、銀座のニコラス・G・ハイエック センター、また、中銀のカプセルタワービルなどを見てきました。
東京カテドラルはメンテナンスが良いせいか青空の中に銀色にひかり、凛と立ち上がっていました。
内部に入ると外部とは対照的に、光を抑えたコンクリートの影が印象的な空間です。
この内と外のコントラストの強さが、この教会の全てだと思います。
光は十字架に切られ、教会としての象徴的な形を示しており、静寂で音の響きが良い厳粛な空間でした。
安藤忠雄の東京大学 情報学環・福武ホールは東京大学の敷地の中で高さを低層に抑え、地下に内部空間を取り入れて環境的にはインパクトの少ない構成で成功していると思います。
片持ちの庇やコンクリートの精度は相変わらず高く、材料の使い方も同じ素材を使いながら塗装も含め進化しているのが見て取れ、色々と参考になりました。
ただ、内部空間は教室がサンクンガーデンに面して連続した形になっていますが、今ひとつ空間としてのメリハリにかけ、少々物足りなく感じました。
銀座、坂茂のニコラス・G・ハイエック センターは、いくつかのブラインドを所有する時計会社が入った建物で、エレベータからそのまま各ブースにつながり屋上庭園をいくつか持った不思議な空間でした。
壁面のグリーンも印象的ですが、メンテナンスが大変そうです。
安藤忠雄展は大変充実した内容でした。
住吉の長屋の原寸模型があり内部空間を体験することが出来ました。
スケールは予想通り最小限の空間でしたが意外と快適なスケール間でした。
小住宅としての可能性を改めて再認識しました。
汐留の村野藤吾展はそれほど規模は大きくありませんでしたがスケッチが多く展示されており、建築やディテールが見い出されていくプロセスが良く伝わってきた展覧会でした。
非常に繊細で快適なスケール間を感じました。
(遠藤 謙一良)