3年半前にスタートした北見のプロジェクトが無事竣工しました。
ユニット数14台(将来19台)で研修室と専用の技工室を設置する大型の歯科医院です。
敷地3180㎡、1階688㎡、2階540㎡、鉄骨造の歯科医院で道内では最大規模となる歯科医院を設計する事ができました。
前面の交通量の多い道路へ向けて存在感を表すために、矩形の角を落とし、多面体としました。これにより、どの方向から見ても柔らかく見えます。
2階のまるちよパークには木漏れ日から光が入り込む様な工夫を縦スリットを設けることで実現しました。
逆に夜になるとそのスリットから光が溢れ出し、建物全体に光がまわり強い場所性を作り出します。
構造は重量鉄骨ブレース構造で、外部をブレースで固めて耐震強度を確保してます。
内部の柱は鉛直荷重のみの負担とすることで、柱を木造と同じくらいの細さとするとともに本数を少なくしてフレキシブルな内部空間としました。
また1階プランは前導入方式の新しい形となっております。
患者動線、ドクター動線を川の字のように配列し、それと直角に接するように消毒・サプライゾーンを配置することで、個室診療室の部屋数が多くてもドクター動線の距離を短くする事ができました。
今回のプロジェクトはクライアント様地元の長くお付き合いのあるチームを主として進めました。
オール北見チームで施工業者もクライアント様が昔からお付き合いされ信頼を寄せている施工店匿名でした。
競争原理が働く建設業界で、一般の競争原理とは逆の匿名で最後まで信頼関係でつくりあげた建築は施工精度が高く、空間の質感が高く、そして何より気持ちを込めて丁寧に仕事をされた感じが空間から伝わってきます。
このプロジェクトは業界初のチャレンジも多々あり大変でしたが、クライアント様の人を最後まで信頼するという気持ちが各施工業者、各医療メーカー皆様に伝わり、皆様の気持ちを最後までプロジェクト成功に向けて突き動かした事によりクオリティの高い歯科医院を皆様とつくりあげる事ができました。
作品集フォトギャラリーにUPしましたので是非ご覧下さい。