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フランス・パリ旅行(5)

パリ旅行の中で建築家ル・コルビジェ設計の初期の作品サヴォワ邸(1928)と後期作品ロンシャンの礼拝堂(1955)を訪れました。

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サヴォワ邸は、パリ郊外ポワジーの丘の上の樹林に囲まれた、広い敷地の中に建っていました。
白く水平間の強い姿はコルビジェが唱えた近代建築の5原則が実現されたいましたが、何より印象深い事は、中世からの様式建築で
つくられたパリやフランスの建築環境の中から創造された、空中に浮ぶ自由な建築が今だ色褪せず、明快な新しさを創造した事でした。
日本では木造・様式建築から近代建築へ移行しましたが、積石造の重さから解放されるプロセスに近代建築の本質があると実感します。
外観のプロモーションは洗練されて美しく、またコルビジェが生涯憧れ続けたパルテノンの列柱のような厳粛さを秘めているファサードです。
内部は螺旋階段と斜路で2階へスムーズに連続しており、居間はテラスに開かれ、外壁に囲われたインテリアが外に連続する、統一感のある
コルビジェ空間で満たされています。水平に連続する窓からは、外の風景がほどよく切りとられ、外部環境とバランスよく融合しています。

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ロンシャンの礼拝堂はTGVに乗ってパリから3~4時間がかりで到着します。
ロンシャンの丘の上に建ち坂道を登って行くと、コンクリートの庇と白い壁が印象的な礼拝堂が表れます。
外観は4面の姿が別々の表情をつくり、東面は船が空中に浮かぶ姿を連想し、西面は人が対話しているような趣きのある表情となっています。
深い庇のもとには、祭壇や椅子が建築としてつくり込まれ、内部に展開される美しい光の為に不思議な開口部が外観に数多く開孔されています。
内部は外とは別世界の光の世界が展開され、天候により太陽光の強弱が大きく影響する神秘的で静寂な精神的な空間です。
床は祭壇にむかって大地の地形のままにゆったりと傾斜し、厚い壁は光をしっかりと強くとりいれる為最大で1.5m~2m位の厚さがあります。
屋根はコンクリート造で、曲率が変化する曲面の強い存在感を表していますが、壁と屋根はスリットで分離され、強い存在感をスリットや開口部で
分断する事で、重さと軽さ、守る事と自由な事など、多様性と暗喩に満ちた味わい深く、心に深く残る建築でした。
3時間の滞在の中で、帰りがけ陽が射し込み光溢れる礼拝堂を体感できました。

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両建築共コルビジュの力に満ちた素晴らしい建築でしたが、ロンシャンの礼拝堂は近代建築の先に到達した、最先端の技術で創られた多様性と
創造性に富んだ新しい精神世界でした。
ラロッシュ邸(現コルビジュ財団)も訪れましたが工事中で入れませんでした。

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                          ラファイエット(百貨店)     ケ・ブランリー美術館:ジャン・ヌヴェル

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                ノートルダム寺院                           ノートルダム寺院 扉

z-13.jpgルーブル美術館

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