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平等院宝物館 鳳翔館

修学院離宮の後に世界遺産平等院を訪れました。1746.jpg
今回の目的は9年前に竣工した宝物館を観ることが主な目的でした。
平等院鳳凰堂に正対した時に見えない設計になっている点がどのような関係なのか、またロビー近くに設定され、苔庭に面した開放された緑の空間が何とも地面より浮き上がり、外か内かあいまいな中に設定されている空間を一度体験してみたかったからです。
予想通り鳳凰堂を望む風景には、森に覆われ確認することが出来ませんでした。
宝物館には鳳凰堂のすぐ裏側からアプローチし、小高い丘の地下に入っていく構成となっております。

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コンクリート打放しの中に国宝の展示が浮かび上がる見事な展示で、上階に登ると緑に開かれたロビー階にでます。造園家宮城俊作が手掛け、空間が見事に環境と一体化しています。

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外に出るとフラットルーフのガラス屋根に覆われ水平に伸びるフラットルーフの下に、入れ子に組み込まれるように、床と水平な屋根と床で構成された緑が苔庭に面して広がっています。

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周辺建物が樹木で見事に風景から消され、小高い丘には宝物館の心地よい固有の美しい空間がありました。
世界遺産と宝物館が動線的に回遊するシークエンスが美しく魅力的な空間がつくられ、宝物館が一方向から隠れ、また周辺の建物を風景から完全に除いた綿密な計画は見事であり、さりげない自然な流れにデザインの深い本質を体験しました。見事な仕事でした。
生憎の雨でしたが休憩を兼ねて緑に座り、苔の前庭で清涼な時間を過ごしました。

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