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手宮公園・高島海岸

小樽の北側、国の重要文化財旧 手宮鉄道施設の北側斜面に、日本の栗の北限で有名な手宮公園があります。 南面した斜面の緑の中に、栗やどんぐり・桜の木が森を形成しています。 数年前の大風で倒れた栗の切株の年輪をみると150~180年位のようで100年前後の大きな樹が並ぶ景観も特徴の1つです。 斜面を登ると樹木の間から小樽港・石狩湾と小樽の街をながめる事ができ、静かで大好きな公園です。 公園の下方をさらに北側へ海岸沿いに行くと、高島の街があります。 昔から漁業で栄えた街で、海岸の港に面した漁場兼住居のめずらしい建物が建っています。 1階に船が入ることができ作業場も兼ね、沿岸でとれた海産物を仕分けしています。 2階に住いがある小さな建築ですが、海が好きな私にとっては一度住んでみたい憧れの環境です。              △ 手宮公園 : 今年も栗が実り始めていました   △ 高島海岸     (遠藤 謙一良)

坂牛邸について

9月1日(月)、坂牛邸の保存活動に向けて第1回のミーティングを坂牛邸で行いました。 18名の参加者で今後の活動方針や内容について話し合いました。 様々な立場の人が坂牛邸・小樽の街について想いを持っており、力を合せる事によって新しい力と活動になると実感しました。 9月15日(月)13:30より北大の角教授・北海道職業能力開発大学校 駒木助教授をお招きし調査を行う予定で、その後、駒木先生を中心に本格的な実測調査を行います。       現場MEMO     帯広・安岡歯科クリニックの事務所検査を行ってきました。 いよいよ9月15日(月)にオープンをむかえます。         青葉台の住宅も足場が外れ、内装もほぼ出来上がりました。            円山の裏参道歯科も足場が外れ、新たなファサードが姿を現しました。            また、ニセコでも集合住宅を進めており、年内竣工に向けて無事着工いたしました。     (遠藤 謙一良)

デザインのデザイン

  数年前に読んで、デザインの役割、意味、可能性について非常にクリアーな回答にはっとさせられた本ですが、作者原研哉氏が新しく出版した”白”という本を最近読んだのもあり、改めて”デザインのデザイン”を読み返しました。 全章目が放せない内容ですが、今日の日本のデザインと経済の密接な関係や、アメリカ型のマーケティングによるデザインが現在の日本の流れであり、本来生活から生まれた伝統的なデザインと大きく違っている事を鋭く分析している大変面白い内容です。 また、創造についてゼロから新しいものを生み出すことも創造だが、既知のものを未知化することも大切で、デザインはむしろ後者が役割として大切だということ、その他具体的なテーマを設けて提案しています。 改めて一気に読みましたが、深く、広く、明確で特に表現に繋がるプロセスが建築と近しく、創造の本質の共通性を感じました。 現場MEMO 帯広の安岡歯科がほぼ出来上がり、照明チェックに行ってきました。 9月15日敬老の日がOPENで9月2日事務所検査を行い、手直しして、引渡しに向かって準備に入る予定です。

Chill Out

  先日、雑誌 BRUTUS の特集「 Chill Out 」を読みました。 書店で雑誌のタイトルや特集をたまに眺めていると、時代の空気が良く表現されていて興味深いのですが、どうやら時代は心と身体の時代のように感じます。 いかに心身ともに快適であるか、心身のリラックスをテーマとした特集でお店やファッション・旅行・食事・家具・住宅と、あらゆる環境が個人の快適性を主なテーマとしているのが良くわかります。 そんな中で雑誌 BRUTUS「 CHILL OUT 」の中に脳科学者 茂木健一郎 氏のコラムを興味深く読みました。 以前、建築の本質は Live Space (生き生きとした空間) を目指す事と記しましたが、彼の文章の中に、そのヒントが多く書かれていました。 (以下 雑誌 BRUTUS「 Chill Out 」から一部引用) 〝明と暗、寒と暖、大と小。  人間の脳はもともと、非常に「コントラスト」を好む傾向があります。  なぜなら、脳の中ではすべてがコントラストで表現されているから。  「明」そのものにも、「暗」そのものにも情報はありません。  ただ、明と暗のコントラストにこそある。  それは人間が、昼と夜という強烈なコントラストを描く、地球という惑星の上で脳を進化させて  きた生物だからです。  常に変化のない環境に暮らす生き物ならコントラストは必要ありませんが、人間、そして地球  上のあらゆる生き物は、コントラストを糧として生命を養うように自身を作り上げてきたのです。  だから僕たち人間もまた、安逸と熱狂というコントラストを愛さずにはいられません。〟 地球が持っているリズムと人間の肉体と精神のリズムが同様であること、 言われると当たり前の様な気がしますが、読んで目からウロコが落ちる思いでした。 大きく捉えると、文化のダイナミックな幅そのものが地球の変化と対応していた、生と死を幅広く受け入れる Live Space。 今、手掛けている住宅やクリニック、商空間の保存など建築活動全てに共通する ” 生きた場所 ” をつくる事を改めて確信しました。 (遠藤 謙一良)

イコロの森

8月17日に「イコロの森」に行って来ました。 千歳の郊外にあり、森や庭をテーマにしたレストランや有料のガーデンを楽しむことができます。 広大な土地で、植物はまだ成長途中であり、これから風景が形成していくのが楽しみです。 レストランの周りは、ほぼ出来ており美味しいランチを楽しむことが出来ました。 気持ちが良いので是非、足を運んで見てはいかがでしょうか。 イコロとはアイヌ語で「宝もの」を意味します。    現場MEMO ・帯広の現場が佳境に入ってきました。   内部塗装の仕上げがほぼ終了し、これから床の仕上、機器の取付に入る段階です。      ・厚別区青葉台の住宅もスキップフロアが表れ、塗装下地がつくられました。     (遠藤 謙一良)

現場MEMO No.3

厚別区青葉台の住宅のフローリングと外壁が張られ、具体的な質感が感じられます。 これから外部に張る板の色を検討し、黒い外装とコンクリート打放しの中に、こげ茶色の仕上げの木色を出し、モノトーンの中に黒に近い暖色を入れる事にしました。   帯広の歯科は足場が外れ、白いR面をもったコントラストのある姿が現れました。 R面は診療スペースで、前面に開かれ庭には4mほどの常緑樹をこれから植え、内部からガラススクリーン越しに緑のスクリーンを楽しむ診療空間をつくります。   (遠藤 謙一良)

現場MEMO No.2

   ・旭川の1条通り23丁目「武蔵デンタルクリニック」が竣工に向け最終調整に入っております。 照明の角度や照度の調整、最終仕上りのチェックを慌しく行っています。 背面に広がる南側の光を室内に落とし入れる為、壁面の角度を複雑に変化させ、光を取り入れるようなプラン構成となっています。 吹抜けを含め光の入り方を考えた断面構成となっています。 来月9月の5日オープンで、9月3・4日は内覧会を行っています。          before                                                  ・・・Under construction ・円山の裏参道でもテナントビルを改修し、歯科医院を着工しました。 内装を一変し、時代を感じる外装も手を加え、新しく階段やスロープを造り、時代に沿った建物へと生まれ変わらせます。   ・厚別青葉町のスキップフロアの住宅が着々と進んでおります。 サッシュが入り、光や内観からの風景などがわかるようになりました。 照明の配線調整、内装ディテールの詰めを行っています。       ・北区屯田の正方形プランの住宅も上棟を終え、現場が順調に進んでおります。 (遠藤 謙一良)

現場MEMO

・小樽の鉄骨3階建ての住宅が順調に進んでおります。  1階の一部コンクリートの壁は本実型枠を取付け打設し終わりました。   2階は道路と建物のテラスを隔てるガラススクリーンのフレームを取付けました。   3階テラスからの光が吹抜けより2階全体へと落ち、気持ちのいい空間になっています。   3階の屋根と庇の打設も終わり、いよいよ外壁の施工に取り掛かります。    ・中央区南11条西15丁目の「村田歯科クリニック」が  いよいよ竣工検査に向け、仕上の段階に入りました。  市電通り沿いの交番横に位置し、9月の10日にオープンします。  2階の木スクリーンはピッチを工夫しながらバランスを取り、  日よけも兼ねた庇のデザイン、吹抜けのキューブが特徴的です。  青空を背景にし、白い外壁が一際目立つ建物です。   (遠藤 謙一良)

海の日とグラフィックデザイン

7月21日海の日、久々に大好きな海、小樽の塩谷へ行き泳いできました。 塩谷は砂鉄の砂で、水に濡れると黒くなり、磁石で鉄が集まる珍しい砂浜です。 ゆっくりと泳いだりスキンダイビングのフィンで少し長めの距離を泳ぎました。 水面に浮いている浮遊感は不思議と気持ち良く、水温が25℃以上でしたら長めに入っていても大丈夫です。 海の日にアトリエの名刺等のグラフィックデザインをブルーに一新しました。 海のように澄んだ青に白色のマーク、冬の雪を感じるナチュラル指向のデザインとしました。 マークは6つのクオリティ(質)を表し、青く美しい地球・地域環境とバランスのとれたクオリティ・美しいデザインを考えました。 マークや文字のデザインを考えるプロセスの中でアトリエの活動や考えを明確に整理することとなりました。 今週から来週にかけ、日本建築学会北海道支部の作品選考の審査員(身に余る役目ですが)として道内を回る建築ツアーをする予定です。 (遠藤 謙一良)

光と邂逅する

“光と邂逅する建築”というテーマで大学4年生の課題を行い教授の基に指導講師2名で学生指導を行ってきました。 先日、作品提出の後、講演会が行われ10名を超える生徒の作品を基に指導を行いました。 私も指導しながら色々と考えさせられる課題で、どれも力作揃いでした。 普段、建築設計では諸条件が溢れるほどあり、(敷地・法規・機能・規模・用途・性能・コスト・必要諸室等)大方の建物は用途・規模・希望条件・法規・コストを満たす事で成立していますが、用途が自由で“光と邂逅する”ための建築となると、必要なもの・便利なものではなく、光を通して心や精神との対話が求められた課題です。 今まで前提としてきた人間の脳感覚・身体感覚・共通感覚・環境・精神と建築空間の関係をつくる事です。 言葉に置き換えると大変難しくなりますが、アート文学等の芸術や旅行・観光などで対峙する事で人間が深く感じる力を、光を通して考える事です。 世の中が情報化され、建築が数値化された諸条件で効率的につくられる一方で、制度がめまぐるしく変わり、当初設定された諸条件のほとんどが意味を失う時に、建築は次々と廃墟と化していきます。 新旧問わず、人間の感性と触れる空間は時代を越えて人間が目指すものだと思います。 これから学生は卒業制作に向かいますが、作品を今から楽しみに期待しています。 (遠藤 謙一良)

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