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ガイドブック”歴史的建造物の街 小樽”

小樽商工会議所とNPO小樽ワークスが小樽の歴史的建造物を活用した新観光創出事業実行委員会を結成し、 小樽の観光促進を目指して日本商工会議所平成24年度地域力活用新事業∞全国展開プロジェクトの一つとして助成を受け、 小樽の歴史的建造物の魅力を紹介するガイドブック“歴史的建造物の街小樽”をまとめました。 現在、小樽は歴史的建造物をはじめとした近代遺産が多く遺っておりますが活用されず未利用の建物も多くなっております。 近代化の歴史の中で創り上げられた建築は、歴史そのものであり、 今回改めて日本の近代化の中にあった小樽の歴史と建築についてまとめる事で、 それぞれの建築が個々の物語と時代の流れの中にあったことを再認識することができました。 ガイドブックでは、現在小樽市が指定する歴史的建造物をこの機会に建築写真作品としてまとめ、 建築そのものに光を当てることで建築の物語が重なった小樽固有の街並みである事を伝え、 小樽を訪れる方々に、過去と現在・未来が感じられる質の高い時間と空間を体験頂き、 新たな視点からより一層の環境創造と観光促進につながることを願っております。 また、建築写真としてしっかり記録し表現する事も、小樽観光に厚みを加える事と考えております。 巻頭に駒本先生による”小樽の建築物を巡ろう”は小樽の歴史と時代と建築が活き活きと伝わる内容となっています。 またテキストはNPO小樽ワークスメンバーで歴史家の原朋教氏(博士)による建築的視点でまとめられています。 今回ガイドブック200冊を坂牛邸に入館された方に先着順に無料で配布させて頂きます。 ※できる限り多くの方々にお渡ししたいと思いますので、 ご夫婦など家族で訪れられた方には一組(一家族)につき一冊とさせて頂きたいと思いますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

週間MEMO・・・気密のチェック、卒業設計など

新琴似の住宅の現場へ中間の気密シートのチェックと冬の居間への陽射し確認、 終日陽の光がどこからか入り込む明るい空間です。 再度気密のチェックを行う予定です。 2月14日は北海学園大学4年生卒業作品好評会へ参加し作品選定を行いました。 地域再生のテーマが多くまた北海道の雪を利用したランドスケープの提案もあり良かったです。 15日はBIS(断熱施工技術者)の更新講習会へ参加し、 今回は高性能リフォームの計画について講習を受けました。 快適で高性能な熱環境をリフォームでも実現する時代が来ます。 夕方は、医師・冒険家・文化人類学者で世界中を旅していますグレートジャーニーの関野吉晴氏が来札していたので、 ご挨拶を兼ねて訪れました。 今年9月6日(金)北海道教育文化会館にて日本建築家協会北海道大会の基調講演をお願いしております。 世界中を一人で歩いてきた人間の力を知り尽くした穏やかでナチュラルな人柄で、今から講演が楽しみです。  

札幌市立大学・Fritz Hansen

先週2月1日、札幌市立大学空間デザインコース3年生の設計課題の好評会のゲストクリティークで 建築家赤坂さんと3時間半ほど参加し、学生のユニークで斬新な提案に触れました。 建築学科ではないため、様々な視点からバラエティに富んだ提案が多く計画テーマである大倉山ジャンプ台で 実際にジャンプの競技を体験して、テーマと正面から向き合ったいくつかの作品が個性的で印象に残りました。 その翌日は、仕事で東京へ向かい時間をつくって青山フリッツハンセンのお店へ立ち寄りました。 新作のソファは美しく、またNAPという名の椅子も、樹脂の特徴を生かし、背面が鏡面に光り、 座面は樹脂にありがちな冷たさがなく、よく見ると座面にストライプの凹凸があり、空気層を作って断熱になっているようです。 なんともデザイン・座り心地が気に入りました。 ところで、最近はペンもよくプロショップで見て実際書いて試しています。 カランダッシュなど軸が細く長く書いても疲れない軽く滑らかで美しいペンを、 旅行や仕事のついでにショップに立ち寄っています。 やはり、建築・家具・衣服・プロダクトは身体の延長であり、 美しく使い心地の良い事が最も大切なことであり、また何とも楽しいことであると感じる今日この頃です。 (写真:フリッツハンセンカタログより抜粋‘NAP‘)

ルイス・カーン キンベル美術館

建築家ルイス・カーンの名作キンベル美術館(1972年)を昨年訪れました。 2日に渡り訪れ、館内の光の美しさに魅了されました。 展示空間のスケール感が良く、特にアール型のサイクロイドヴォールトの上部から入る自然光が反射板で拡散され アール型のコンクリートの天井面すべて光り輝いているのが不思議で非常に印象的な空間となっています。 拡散光はアート作品にも間接光の柔らかな光となり、 理想的な美術館の空間を作り出しています。 コンセプトが技術とデザイン力で、 妥協なく実現しており、到達点の次元がすごく高い建築でした。 また、キンベルに近いダラスの彫刻美術館にも訪れました。 設計はルイス・カーンの弟子のレンゾ・ピアノによるものであり、 キンベル美術館同様、天井がガラスであるにもかかわらず金属フィルターで光が拡散し 間接光が均質に降り注ぐとても気持ちの良い到達点の次元の高い建築でした。 環境と条件を高い創像力まとめ時代を超えて人を魅了する空間は高い高い創像力です。

建築家 倉本龍彦展 ギャラリートーク

札幌ギャラリー創で、1月19日建築家 倉本龍彦氏のギャラリートークが開催されました。 ニセコ「ばあちゃん家」を主に、斜めの家についてのエピソードも交えて語られました。 ニセコの家は原図がフランスのポンピドーセンターの永久保存となり、 傷んでいた建築も修復され別荘としてリニューアルされました。 建築の持つ力・形の持つ力の大きさと、人が関わる意味を考える有意義なセミナーでした。

Yチェアのクリーニングを終えて。

  ] 年末に済ませる予定のYチェアのクリーニングが年を越し、1月18日の夜やっと4脚石鹸で 洗うことができました。 Yチェアはデンマークのハンス・ウェグナーのデザインで、 25年間使い座面がペーパーコードですが、その間一度も張り替えず切れてきたため、 クリーニングはじぶんで行い張替を 日本の代理店カール・ハンセン・ジャパンに依頼しました。 素材はブナの無塗装で25年の手垢や汚れがありましたが、気持ちよいほど落ちました。 木の無塗装ははメンテナンス性一番良いことがわかりました。 洗いながら色々な記憶が蘇りました。 最近、ヴィンテージという言葉をよく耳にしますが、 時間を重ねる魅力を感じる今日この頃です。 1か月後の出来上がりが楽しみです。 その間これまた28年間使用しているチェアを食卓で使いますが、 椅子は気持ちまで変える最も大切な家具です。 写真は、毎朝散歩している愛犬ロッタ(3才)です。 (家の前の森で鹿を発見し、鹿の寝床の後を見つけてます。)

2013年、新年明けましておめでとうございます。

新年、明けましておめでとうございます。 昨年はいろいろとお世話になりながら スタッフ一同無事一年を終えることができました。 昨年は、仕事やプライベートで海外に行く機会が幾度かありまして、 北海道を中心に仕事を行う私にとっても世界が身近に、特にアジアの近さを実感しました。 年末には日本を代表するデザイナーの著書を数冊読みました。 特に「日本のデザイン」は共感できました。 日本が明治維新以来西洋化の経済文化の舵を切って、抑圧され続けてきた千数百年という時間の中で 醸成されてきた日本の感性をしっかりと取戻し、日本の可能性と誇りを再生することが大切という内容です。 展開するアジア経済の中で、ともすると日本の立ち位置を見失いがちですが 日本本来の自然を尊敬し、自然と融合する有形無形の文化に立ち返り現代の中での新たな可能性 を創造することが、アジアの中で日本の中で求められていると思います。 北海道は寒い環境です。 維持費を含めコストを抑え住みやすい建築環境をつくり、 北海道のポテンシャルを引き出すことを多角的に創造することが現代の中で 北海道が元気よく存在する最も良い形と考えます。 農業・漁業の優れた1次産業と6次化する上で建築を含めた優れたデザインが最も必要と考えます。 今年も生き生きとした環境を目指し設計活動をスタートしますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。

生き生きとした建築を目指して。 

建築の地域性の中に場所をつくる。 建築の本質があると思います。   1.歴史的建築物を大切にする 2.高い公共性の意識で街をつくる 3.木造の伝統文化を大切にする 4.空間性の高さを極める 5.高い技術(構造・設備・要素)を統合する   特に日本が築き上げてきた素材・工法・材料・作法や思想の中に五感に響く 季節と環境に呼応した真に固有の文化があると考えます。 食文化をはじめとした文化と融合する現代の新しい建築が考える最もフィットした理想であり、目指すべき建築です。 改めて、フォーラムに参加し考えを一度まとめる事ができました。

~地域性について~ 日本建築学会北海道支部作品発表会

12月5日 11:00-17:00、作品発表会に参加しました。 今回は25作品見て最後のフォーラム20分でコメントする役です。 事前のミーティングの中で幾つかの作品の中に流れる”地域性”の建築的可能性について取り上げました。 私が改めて考えた特徴は5つのポイントです。   1.歴史的建築の再生について 歴史を大切にし最も重要なのはその場所が地域の集会場として再生された小樽の鰊番屋”白鳥番屋”の再生が評価されます。   2.公共性について 地域授産施設や学校の計画に画一化された手法ではなく、環境的条件を十分踏まえた、人が集まり豊かな社会を目指した建築が求められます。   3.木造建築について 公共建築を地域資源であります木造で、また新しい構造技術でつくられる建築・住宅にしめる圧倒的な環境適用した木造は日本・北海道の地域性そのものです。   4.環境に適応した新しい空間 高断熱で確保した空間の中に多様で豊かな内部風景(インナースケープ)をつくる作品の中に心地良い密度間による快適な居場所の魅力が場所に帰属する建築の必然性となっている。建築が徐々にでてきました。   5.高い技術による新鮮な空間 北海道の厳しい自然素材と計画による特殊性をシュミレーション、構造や設備・サッシュなどの要素技術を高いレベルで統合し、理想とする建築の姿を実現する建築。   以上の5つのポイントを切り口にテーマを極める事で地域に存在する必然性の高い建築となると思われます。

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